治療点のとり方 < 器官系別 > |循環器系、心臓、血管の病気

治療点のとり方 < 器官系別 >
循環器系、心臓、血管の病気
高血圧、動脈硬化(第14図)

 動脈硬化、心臓、腎臓や肝臓機能に原因があり血液不良になっているもの、又遺伝等の体質によるものなど、原因によっては血圧を下げてはいけないものや必要のないこともある。肩凝りが原因の場合は一図の各穴で安定する。後頭部の強い凝りや痛みは
危険信号の一つである。

 手、親指と示指の間の筋肉の後縁、窪みの前(合谷)⑴
 肘を約六〇度に曲げて親指側の横紋の端(曲池)⑵
 手首横紋中央(陽池)⑶
 大腿外側、膝上20㎝(風市)⑷
 膝の前外側下の窪み、前脛骨筋上端(三里)⑸
 前腕内側中央手首の上指四本巾(間使)⑹
 足裏、土踏まずの前縁中央(湧泉)⑺
 首を前に曲げると肩の高さで突出する大きい骨二個の間(大椎)⑻

高血圧、動脈硬化(第14図)
脳溢血・梗塞その他脳の血管障害

 高血圧図の各穴、特に麻痺のない側に強いめの刺激を与え、手足の指先にできるだけ多くの刺激を続ける。後頚部や肩に凝りが出るので、押してよく感
じる点、第一図も合わせてとる。

心臓病、狭心症、神経性心悸亢進、不整脈(第15図)

 心臓に原因がある他に心臓が悪いように感じ、又いろいろな症状が出る神経症がある。心臓に原因がある場合は図の手三里の他に腕の各穴、神経性は肩腹部の各穴を主にとる。

 腹の上部、正中線、臍とみぞおちの中間(中脘)⑴
 臍の下3㎝(陰交)⑵
 手首、背側横紋中央(陽池)⑶
 上腕前面二頭筋の中央中心(侠白)⑷
 前腕、親指側で肘から指の巾四本分下、高くなる筋肉部(手三里)⑸
 膝前外側前脛骨筋の上縁、窪み下部(足三里)⑹
 前腕内側、肘と手首の中間中央(郄門)⑺
 手首内側横紋で小指側(神門)⑻
 前腕内側中央、横紋から指四本巾上、手首から肘まで手首から1/4上(間使)⑼
 乳頭の巾で真上へ肩の筋肉中央(肩井)⑽
 耳垂の下縁の高さを後に頭蓋骨の下縁(天柱)⑾
 肩胛骨の中央の高さで背骨との中間(膏盲)⑿
 首を前に曲げると肩の高さで突出する大きい二個の骨の間(大椎)⒀
 手、小指の爪四指側端の上2㎜(少衝)⒁

心臓病、狭心症、神経性心悸亢進、不整脈(第15図)
低血圧、倦怠感、脱力感(第16図)

 肩こり、頭痛、耳鳴りなど現れる症状にはそれぞれの治療点をとる。

 臍と恥骨上縁の間で臍から⅓ 下(関元)⑴
 臍とみぞおちの中間(中脘)⑵
 膝前外側窪みの下部で前脛骨筋の上縁(三里)⑶
 内踝の上縁から上に指四本の巾、脛骨の後(三陰交)⑷

 足の三里への刺激とその下に続く筋肉の強化は胃や腸を活発にする。速歩きが有効。三陰交を含む下肢内側は各種女性病に、又男女ともに腎臓や腓尿などと関係する所で、皮膚へのマッサージや伸展運動が特に有効。

低血圧、倦怠感、脱力感(第16図)
冷え症(特に下半身)、静脈瘤(第17図)

 足の小指、爪の外際の上2㎜(至陰)⑴
 膝の前外側下、前脛骨筋の上縁、窪みの下部(足三里)⑵
 膝内側の前より、膝の上縁から指四本分上、大腿四頭筋(内側広筋)の後下部(血海)⑶
 大腿内側、膝と陰部の中間、筋肉の間(箕門)⑷
 膝の横紋の内側端(曲泉)⑸
 恥骨の上縁(曲骨)⑹
 へそ(神闕)の周囲⑺
 へその両横4 ㎝(天枢)⑻
 みぞおちとへその中間(中脘)⑼
 仙骨の中間より少し上の両横指一本分(次髎)⑽
 脇の下で肋骨の下の高さ後、背骨の両横4㎝(腎兪)⑾
 肩甲骨下端から5㎝下の高さ、背骨の両横4㎝(肝兪)⑿

 静脈の血行を助けるために①つま先立ちなど、ふくらはぎの筋肉を使う。②腹圧を変化させるために、複式呼吸を心がける。③鼠蹊部をマッサージなど刺激する。静脈瘤はその皮膚に軽い刺激をする。

冷え症(特に下半身)、静脈瘤(第17図)